愛媛・みかん(みかん研究所)
●全国唯一のみかんの研究所
多くの生産者の「おいしいみかんをつくりたい!」という要望から生まれたみかん研究所は、全国唯一の柑橘のみの品種改良を行う研究所だ。「タネを蒔いて果実が毎年とれるようになるまでに10年。品種として認められ、市場にでるのが6年。早くても16年はかかるんです」と所長の加美さん。みかんが食卓に届くまでには、多くの生産者の苦労と長い物語があることを教えてくれた。
●甘いみかんをつくる、みっつの光
愛媛のみかんは、みっつの光に育てられているそうだ。ひとつめは太陽の光。愛媛のみかん畑の多くは、海沿いの山の斜面に沿うようにある。この立地のおかげで、みかんの木は太陽の光をたくさん浴びることができる。ふたつめは、太陽の光が反射した海からの光。そして最後は、みかん畑を囲う石垣に太陽の光が反射して生まれる照り返しの光だ。愛媛のみかんがおいしい由縁は、環境と育てる人々の想いにあった。
みかん研究所がうまれたのは、85年前。生産者のみかんへの想いはずっと続いている。
思わず笑みがこぼれてしまうほどの、甘さ。