長崎手延麺
長崎の麺といえば、五島手延うどん、島原手延そうめん、ちゃんぽん、皿うどんなど。それぞれの麺にそれぞれの歴史や物語がある。これは、古くから様々な国の文化を受け入れ、それを育み、独自の文化へと変化させ、豊かな自然風土で育んできた長崎ならではの麺文化だ。長崎手延麺は、歴史を紐解くことで2倍も3倍も味わい深くなる。
●千年以上の歴史を持つ、五島手延うどん
日本三大うどんに数えられながら流通が少なく、うどん通の間でも幻のうどんとされてきた五島うどん。味の決め手は、海のミネラルをたっぷり含んだ長崎県産の天然塩と島特産の椿油。細いながらにもっちりとした独特のコシとツルツルとした喉越しがたまらない一品だ。
●神父の愛から生まれた、ド・ロさまそうめん
明治12年に長崎市出津に赴任したマルコ・マリー・ド・ロ神父が、貧しい村人たちにそうめんづくりを教えたのがはじまり。現在も同地区では、給食でド・ロさまそうめんを食べる。神父の愛は、歴史と食を結び、人々の心に残り続けているのだ。
▲細長く均一に伸びるド・ロさまそうめんはまさに職人技だ。
▲松本料理長:手延べ体験、意外に力が必要で難しかったです。いい汗かきました!