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沖縄視察に訪れた料理人たち

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独特な食文化、本土では見慣れない島野菜を知りたいと、グランフロント大阪から4店舗の料理人が沖縄を訪れた。島野菜の生産農家、泡盛やビールの製造現場、アグー豚の養豚場、読谷村の窯元などを視察し、それぞれ新たな気づきとアイデアが得られたよう。グランフロント大阪にもレストランを構え、那覇市でも人気のレストラン『碧』を経営する株式会社碧の考案した島野菜料理を囲み、おいしい料理に舌鼓を打ちながら、シェフたちに島野菜の魅力や旅の感想を聞いた。

◆沖縄の人々の島野菜への愛を、大阪でも表現したいですね

— 沖縄の生産者、畑の様子などを視察されていかがでしたか。
田坂 : 「沖縄の人々の島野菜への愛を感じましたね。皆さん、ご自分の作っている野菜にとても誇りを持っているし、すぐに『食べてみろ』っていいますよね」。
奥間 : 「食べろ、食べろというのを沖縄の方言で『カメ〜カメ〜』っていいます。沖縄のおばぁはしつこく『カメ〜カメ〜』っていうので「カメカメ攻撃」って呼ばれているんですよ。田坂さんもカメカメ攻撃を受けましたか。お客さんにお腹いっぱい食べさせるのが沖縄のもてなしの流儀。嫌がらせじゃないですよ(笑)」。
土田 : 「おいしいものを作りたいという熱意は私にも伝わってきました。生産者が一生懸命に一つひとつの野菜を作っている姿をみたことで、野菜がただの食材ではなく、とても身近なものに感じましたね。料理人はいろいろと手を加えたくなりますけど、できるだけ素材を生かしたいとも思うようになりました。農家さんの気持ちをどう伝えたら良いのか、どう料理に表現したら良いかを考えています」。
奥間 : 「私は子供の頃から島野菜を食べてきましたし、お店をはじめてからも扱っていますが、今回改めて沖縄食材の素晴らしさを再確認しました。いまや本土でもたくさんの島野菜が流通していますが、その裏には県や農家の多大な努力や工夫があるのだと知って、島野菜を大切にしたいという思いがさらに強くなりましたよ」。

— ご自身の料理にはどのように生かせそうですか。
森脇 : 「ナーベーラーとアグー豚をあわせて、香辛料などでスペインのエッセンスを入れるとおいしい料理ができそうだなと思いました。素材が良いので、スペイン料理に塗り替えてしまうのではなく、持ち味を生かす方向でメニューを考案したいですね」。
田坂 : 「基本的にどの島野菜もイタリアンには合うでしょう。苦みのある野草系の葉もの野菜も、ルッコラのようにピッツァやサラダのアクセントになりそうです。特に使ってみたいのはナーベーラー。それとトマトをあわせて冷製のカポナータにしたり、素揚げにしたりしてパスタやピッツァに入れてもおいしいと思います」。
土田 : 「私は島にんじんとアグー豚を使いたいと思いました。島にんじんは、西洋にんじんにはない甘みがありますし、アグー豚の脂身も上品な甘さが魅力。この2つですき焼きにしたら良さそうです。『ばさら』のすき焼きは、割り下に砂糖を入れないのが特徴。素材の甘みだけで作るのです。通常は淡路島の玉ねぎを使いますが、島にんじんにしてもおいしいはずです」。
奥間 : 「料理人って、何かを作りながら新しい発想をしますよね。だから碧では、夏はゴーヤーチャンプルー、冬はにんじんシリシリー、先付に青パパイヤや島らっきょう
など季節の野菜を使います。こうやって畑へ行ったり、生産者に会ったりすることも、よい発想の源になりそうですね」。
田坂 : 「しかし、何に一番驚いたかって、奥間さんがお元気なことですよ。視察中も誰よりもスタスタと階段を登って、息ひとつ乱れていませんでしたよね。70歳を超えられているなんてとても信じられません!」。
森脇 : 「たしかに20歳は若く見えますよ。健康の秘訣は何ですか?」。
奥間 : 「やっぱり食事ですね。島野菜のおかげです!」。

代表取締役 奥間 弘子 氏
南館8階
鉄板焼ステーキ 鉄板焼ステーキレストラン 碧

代表取締役 奥間 弘子 氏

店長 佐和田 レイ 氏
南館8階
鉄板焼ステーキ 鉄板焼ステーキレストラン 碧
店長 佐和田 レイ 氏

料理長 土田 英次 氏
南館8階
和食 日本料理 大坂ばさら
料理長 土田 英次 氏

シェフ 田坂 健一朗 氏
南館7階
イタリアンバール Italian Bar PIENO festa
シェフ 田坂 健一朗 氏

シェフ 森脇 惇也 氏
南館7階
スペインバル Bar Espaňol LA BODEGA
シェフ 森脇 惇也 氏