Umekiki
Umekiki
GRAND FRONT

Copyright (C) GRAND FRONT OSAKA. All Rights Reserved

  • TOP
  • chevron-right
  • Column

島野菜が教えてくれる、おいしさだけではない食の価値

  • 食べ方

●海を越えて、食の大切さを伝える島野菜
かつて沖縄は、日本一の長寿県を誇った。それは琉球王朝時代から続く伝統的な食生活によるところが大きい。主食は芋類でンム(紅芋)やターンム(田芋)がよく食された。芋は米より食物繊維やビタミンが豊富である。さらにンム(紅芋)の紫色はアントシアニン系の色素によるもので、動脈硬化やコレステロールの抑制効果もあるそうだ。膳に芋を山盛りにして野草や豚、ヤギ、魚、豆腐などの汁と食べる。暑い夏には夏バテ防止にゴーヤーやナーベーラー(へちま)を取り入れ、冬は温かい汁にカロテンの豊富な島にんじんをたっぷり入れて風邪を予防する。そんな献立が沖縄の一般的な食卓であり、栄養学的には実に理に適ったものだった。いま、沖縄の伝統食は失われつつあり、島野菜を食べない若者も多い。しかし、海外でも料理教室を行っている徳元さんは「島野菜は世界で受け入れられはじめている」と、その可能性に期待をよせる。おいしいことばかりが重視されてきた現代の食の価値観に対して、「食とは命をつくるもの」ということを思い出させてくれるのが島野菜。その素晴らしさは国境を越えて伝わっているのだ。「あいや〜ヌチグスイやっさ〜(あぁ命の薬だなぁ)」。思わずそんな一言がこぼれる食事とは、なんと豊かなことだろう。

●Interview
野菜ソムリエ上級プロ、沖縄食材スペシャリスト
徳元佳代子氏

徳元佳代子氏
1957年神奈川県出身。沖縄県糸満市の農家に嫁ぎ、野菜の生産の傍ら、「ベジフルマンマ」を設立。「農と食を楽しみ、健康的な社会に貢献する」ことを信念に、病気予防に役立つ野菜の食べ方を伝える講演会や料理教室を行うほか、レシピ開発も多数。2013年に「野菜ソムリエアワード」で金賞受賞、著書に『からだにやさしい おきなわ島やさい』など。