越前えび
●漁師町だけで愉しまれていた、幻の海老
越前えびは、漁獲量が少なく鮮度が落ちやすいことから、これまでは地元でのみ消費されていた、知る人ぞ知る海老である。甘えびよりひとまわり大きく、色は褐色。プリプリとした歯ざわりと濃厚な旨みがたまらないおいしさで、福井では甘えびよりも越前えびのほうが好きだという人も多く、がらえび、がまえび、ぶるえびなどさまざまな名称で呼ばれ愛されている。近年は水揚げ直後のものを船内で瞬間冷凍することにより、全国でそのおいしさを愉しめるようになったが、希少なだけになかなかお目にかかれない逸品だ。