青森・カシス(あおもりカシスの会)
●一途に原種を守ってきた、日本一のカシスの産地
7月になると腰丈の木に、漆黒に輝くカシスがすずなりに実る。約160人の農家からなるあおもりカシスの会は、1985年に設立されて以来、原種にこだわり続けてきた。ヨーロッパでは絞り汁が万病に効く秘薬ともいわれるカシスは、原種ほど栄養価が高く、カシス本来の力強い風味が愉しめる。農薬に頼らず、ひとつひとつ実を手摘みするなど手間を惜しまず育てたカシスは、宝石のような美しさだ。
青森市は豪雪地帯。冬には零度以下になる日もあり、カシスは雪に埋まる。しかし、その寒さがないと春に花が咲かないそうだ。まさに青森の気候に適した果実である。
青森は国内カシスの出荷量8割以上を占める一大産地。生果のほか冷凍やピューレ、ジュースなどに加工して出荷される。