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レジャーの定番BBQから学ぶ、肉と向き合う文化

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Study up on the history and culture of BBQ.

家族や友人と過ごす夏のイベントといえばバーベキュー。
炭や薪を使って大きな肉や魚をじっくり焼く調理法には、先人たちが編み出した“硬い肉をおいしく食べる”ための知恵がつまっていた。バーベキューのルーツ、おいしさの秘密、カルチャーについて探究したい。マップ

●バーベキューのルーツを探る
今から約350年以上前、新大陸発見を目指していたヨーロッパ船籍の一行が、カリブ海のある島にたどり着いた。原住民たちは、薪を焚き、櫓の上で大きな魚を焼いていたという。この調理法についてヨーロッパ人が尋ねたところ、彼らは「バルバコア」と答えたという。しかし、バルバコアとは木で組まれた櫓のことを指していたらしい。その結果、バルバコアという言葉は本来の意味と異なる解釈でスペインへ渡り、英語圏に伝わる際「バーベキュー」という言葉に変化していった説がある。

●味に深みをもたらす調味料
もともとバーベキューは、肉の塊を低温で長時間かけて焼く調理法。それによりブリスケットなどの硬い安価な肉も、やわらかくジューシーに中までしっかり焼き上げられるのだ。肉質によっては約半日以上かけて焼くこともあるという。その手間もあり、古き良きアメリカでバーベキューといえば、肉屋で料理するものだった。下味にRUB(ラブ)とよばれるスパイスミックスが擦り込まれた肉や魚は、どんなスパイスを使うかで味のベースが決まる。そこに地域や家庭ごとに異なるBBQソースが加わり、さらに旨みが増す。これがバーベキューの奥深さなのだ。

●アメリカで洗練されたBBQカルチャー
パーティー文化の本場アメリカでは、1960年頃から一般家庭にバーベキューが普及した。バーベキューパーティーでのピットマスターの役割は、調理をとりしきり、そこに訪れた人と人との会話をつないでいくこと。バーベキューは親睦を深めるだけでなく、新たな交流を生む社交の場でもあったのだ。この夏はバーベキュー料理に舌鼓を打ち、人と人との新たなつながりを愉しんでみてはいかがだろうか。

●知っていますか? BBQ豆知識
◎BBQソース<調味料>
地域性が色濃く反映された、日本で例えるなら味噌のような“愛され調味料”だ。
【例】カンザスシティ…甘さが強い/サウスカロライナ…マスタードベース/ノースカロライナ…ビネガーが強い/テキサス…辛みがある/テネシー…バーボンを含む

◎RUB“ラブ”<調味料>
砂糖・塩・コショウをベースにハーブやスパイスを配合したスパイスミックス。塩分が非常に少なく、生の肉や魚に擦り込むことで、食材にフレーバーが入る。

◎ピットマスター<職人>
バーベキューを料理する人。火加減をコントロールし、ゲストを愉しませることができるバーベキュー職人。

ピットマスター
●Interview-インタビュー-
日本バーベキュー協会 会長 下城民夫さん
日本のバーベキュー文化の発展・啓蒙を目指し、2006年日本バーベキュー協会を設立。近年は全国各地で開催される「バーベキュー検定試験」が話題を呼び、テレビや雑誌などでも監修を多数務める。
日本バーベキュー協会 会長 下城民夫氏
▲日本バーベキュー協会 会長 下城民夫さん

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