文化の根底に思想あり。沖縄では豚を「鳴き声以外全て食べる」ワケ
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●鳴き声以外はすべて食べる
沖縄では肉のことを『しし』というが、ししといえば豚肉を指す。豚は「鳴き声以外はすべて食べる」といわれ、皮から内臓まで、丸ごと大切に食べつくされる。沖縄には、以類補類という中国の薬膳の考え方が根付いており、これは類をもって類を補うというもの。つまり調子が悪い部分と同じ豚の部位を食べることで不調を治すのだ。例えば、疲れが溜まってきたらビタミン豊富なチム(肝臓)のシンジムン(煎じもの)、足が痛いときはコラーゲンたっぷりのアシティビチ(豚足煮込み)、貧血ならば血液を炒めたチーイリチー、といった具合である。