赤保シェフの感性を描き出す花のドルチェ
- 作り方
Floral desserts with a professional touch
ーシェフの感性を描き出す花のドルチェー
おいしさはもちろん、一流のシェフが作る一皿にはアートを感じる時がある。今回、イタリアの老舗チョコレートブランドであるCaffarelの赤保シェフに、美しい一皿が生まれるまでの物語を聞いた。また、おもてなしにぴったりのエディブルフラワーを使ったドルチェのレシピも特別に公開してくれた。
●エディブルフラワーで作るアートな一皿
独自の感性で、芸術作品といっても過言ではないメニューを考案してくれた赤保シェフ。今回、エディブルフラワーをテーマに作ってくれたのは、フランス画家・モネの「睡蓮」の絵からインスピレーションを受けたという一皿。「この絵をどこかで見たことがある人は多いはずなんです。ふと、そうかなって気付いてもらえたら嬉しい」という。ナスタチウムの葉を睡蓮の葉に、ベルローズを睡蓮の花に見立て、リンゴスープで水面を表現した。リンゴスープ、ガナッシュ、パンナコッタと、さまざまな味や食感を愉しめるのも嬉しい。
●新メニューを考える時の閃きの元とは
「自分自身を普通に持っていかないようにしている」と話す赤保シェフ。驚きや感動を与えるドルチェを作るため、人が見ていない目線を大切にしているという。夕日の美しさをオレンジとムースで表現したり、革張りのソファに座った時感じた「しっくりくる居心地の良さ」の部分を抽出してドルチェに変換したり。そして、足したり引いたり試行錯誤を繰り返す。「考えて考えて考えた末に、パズルがはまる瞬間がある」。多くの人を虜にする本物に触れ続けることによって、赤保シェフの瑞々しくオリジナリティ溢れる作品は完成していく。
[Recipe -Giverny]
カファレルチョコレートのビターなガナッシュ、やさしい甘さのパンナコッタとリンゴのスープ色とりどりのエディブルフラワーを浮かべて
・ガナッシュ
カファレルチョコレート 25g
生クリーム 30g
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1. 生クリームを温め沸騰させる。
2. 1を溶かしたチョコレートに数回にわけて加え混ぜ合わし、乳化させる。
・パンナコッタ
牛乳 125g
生クリーム 75g
グラニュー糖 20g
ゼラチン 2g
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1. 鍋に牛乳、グラニュー糖を加え温める。
2. 1が沸騰したら火を止め、ふやかしておいたゼラチンを加える。
3. 2を茶こしで濾す。
4. 3を氷水で冷やし粗熱がとれたら生クリームを加える。
・リンゴスープ
リンゴ 1個
炭酸水 or シードル 適量
レモン汁 適量
ハチミツ 適量
青リンゴシロップ(あれば) 適量
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1. リンゴは皮をむき、種、芯を取り除き細かくカットしておく。
2. リンゴとその他の食材をお好みの分量で加え、ミキサーにかける。
・仕上げ
エディブルフラワー各種 適量
ピスタチオ 適量
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1. 器にガナッシュを適量流し、冷蔵庫で冷やし固める。
2. ガナッシュが固まればパンナコッタを器に流し入れ、冷やし固める。
3. 食べる直前にリンゴスープを作り器に流し、
色とりどりのエディフルフラワーやピスタチオをセンス良く飾り仕上げて完成。
●Interview-インタビュー-
チョコレート&カフェ Caffarel
シェフ パスティッチェーレ 赤保 和彦氏
兵庫県出身。仏菓子にも造詣が深いが大阪市内の有名イタリアンレストランでの経験を経て、伊菓子に傾倒。現在は、 カファレルのスイーツ全般の企画製造を担当。