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豆の魅力を語りつくそう、豆なハナシ

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豆が好きな人も、そうでない人も。豆への想いを語っていただく豆なハナシ。日常生活におとしこみたい“豆な知識”やおいしく豆を食べる方法など、豆のいろんな側面をざっくばらんに。Umekiki編集部がグランフロント大阪のスタッフに豆についてたずねてみた。

 

 

 

Q.豆好き?豆嫌い?

藤井里佳さん(以下、藤井):実は…わたしは嫌いです(笑)。枝豆とか餡子とかは食べますけど、煮豆や豆ごはんなんかは好きじゃないです。しゅうまいの上に乗っているグリーンピースは必ず外しますし、ひよこ豆も嫌い。皮が口のなかでぼそぼそ残るあの感じがダメなんです。

 

安原香奈さん(以下、安原):どの豆が一番好きか、決められないくらい大好きです。キューピーの商品では、最近ミックスビーンズや、「五種豆と五穀」が人気ですね。キューピーで水煮の豆を扱いだしたのは、学校給食の先生たちの声からでした。豆は栄養価が高いから給食で使いたいけれど、水に戻すなどの下準備が大変、藤井さんと同じようにぼそぼそした食感を嫌がるお子さんも多い、というご意見を受けてはじめたんです。

 

市川裕一さん(以下、市川):豆ってひと口に言っても、いろいろありますよね。ソラマメや枝豆とかは好きな人多いんじゃないでしょうか。わたしは小さな畑を借りていて、野菜などと一緒にスナップエンドウや枝豆、落花生などを育てています。落花生は11月くらいに収穫するんですけど、花が落ちたあと、つるが地中にもぐって実をつけるので、“落花生”という漢字があてられたと言われているんですよ。

 

藤井:へ―!知らなかった。自分でも育てたらおいしそうだし、嫌いな豆でも食べられるかも。

 

田中見歩さん(以下、田中):ちなみに豆は、収穫してからすぐ煮たり炊いたりすると、皮が柔らかいのでやぶれやすくて、きれいに仕上がりにくいんです。収穫後2、3カ月くらいしたもののほうが、きれいに煮えます。

 

藤井:家で乾燥豆を料理することってありますか?

 

Umekiki編集部:わたしはお得感があるので、乾燥豆を買うことが多いです。大豆は味噌に、小豆は子どもたちのリクエストでぜんざいや餡子に。正月の黒豆煮は欠かせない。たまにスイッチが入ったときは、金時豆や白いんげん豆、ひよこ豆など…常備菜にしたり寝る前に浸水されておけば次の日には調理できるので、意外と手間いらずです。小豆やレンズ豆は浸水不要なので一層手軽ですよ。

 

 

Q.豆のおすすめの食べ方は?

藤井:豆料理って、煮るのが基本ですか?

 

田中:効率的に栄養摂取できるのは、水溶性の栄養素が流れ出てしまわないよう、蒸すのがいいかな。
豆は糖の吸収を緩やかにしてくれるので、一番先に食べるといいと思います。豆腐や納豆でもOK。豆自体の食感が苦手なら、ペーストにしてスープにしたり、ハンバーグやコロッケに入れてもいいですね。混ぜ込むと食べやすいです。スープは、炒めた玉ねぎと茹でた豆をミキサーで回すだけ。腹持ちもいいので朝ごはんにぴったり。

 

安原:キューピーの商品にもありますが、フルスというひよこ豆のペーストは、にんにくやオリーブオイル、スパイスなどが入っていて、パンにつけて食べるとおいしいです。サラダに入れると彩がよくなったり、もちろんスープに入れても手軽に食べられます。

 

市川:枝豆は茹でるより、炒めたり蒸し焼きの方が断然おいしいです。スナップエンドウはさやごと食べられるし、豆苗もサラダに入れるなどしてそのままで。ビーガンやベジタリアンの間で人気なのは、大豆たんぱく。鶏肉の代わりに使ってから揚げとか、肉ミンチの代わりにハンバーグや肉団子とかも食べやすくておいしい。

 

藤井:そういうのだと食べられるなぁ。豆の食感がいやなんですよね。でも納豆は食べられる。

 

一同:それも不思議~。

 

Umekiki編集部:酸味と合わせてもおいしいですよね。レンコンと玉ねぎと合わせたマリネは子どもも好きでよくつくります。大豆でもミックスビーンズでもお好みで。炒り黒豆に巣を浸した酢大豆は簡単でおつまみにも。

 

 

Q.海外の豆料理ってどんなものがありますか?

田中:インドネシアには、テンベという大豆を発酵されたものがあります。最近日本でも健康ブームとあって人気です。食べたいけれど、どうやって食べたらいいですか、というお客様の声はよく聞きます。

 

藤井:納豆みたいな感じですか?どうやって食べるんですか?

 

田中:納豆は、大豆に納豆菌を付着させて発酵させますが、テンペはテンペ菌というものを使います。納豆みたいにねばねばしていなくてブロック状になっています。クセも納豆ほど強くありません。そのまま食べれないことはないですが、素揚げして南蛮漬けににしたり、炒めたり、しっかり味をつけるほうがおいしい。

 

安原:先ほどご紹介したフムスは、中東料理です。高たんぱく低カロリーだとして欧米でも人気で、サンドイッチの具材にしたり、野菜のディップにしたり。

 

市川:海外はレッドキドニーやガルバンゾーなど、日本の豆よりも大粒でしっかりした食感のものが多い印象です。沖縄では小豆ではなく、レッドキドニーを甘く煮た“ぜんざい”という名のかき氷がありますね。豆を甘く食べるのはアジアだけ。欧米ではごはん、おかずです。メキシコには、インゲンマメを塩ゆでした“フリホーレス”という主食があります。

 

田中:そもそも大豆は、中国から弥生時代に日本に入って広まったという説があります。そこから味噌や醤油が生まれたんですよ。

 

藤井:中国からはいってきたんですね。豆が主食というイメージもあまり湧かないなぁ。そういえば、赤飯に使う豆って小豆じゃないんですよね、“ささげ”っていう豆なんですよね。

 

田中::そうです。小豆は皮が割れやすいんです。昔の日本では、“腹を切る=切腹”を連想させて縁起が悪いと考えられて、皮の割れにくいささげを使ったと言われています。
また戦時中は、学童疎開させる子どもたちに、お手玉のなかに小豆などの豆を入れて持たせた、という話を聞いたことがあります。日持ちがしますし、食べ物が不足したときに、食べなさい、と。

 

一同:確かに、お手玉のなかに小豆入ってた!

 

藤井:豆、少しは食べれるようになるかもなぁ。